RoHS/ELV分析

RoHS/ELV分析

EUで始まった有害物質規制は中国、韓国、米国、そして日本国内にまで拡大し、現在電気電子や自動車関連企業を中心に部品調達でのRoHS/ELV規制対象6物質を非含有とする環境保証が行われております。またRoHS規制6物質以外にも、ハロゲン元素や発生ガスなどの有害物質含有量分析の要求が高まりつつあります。

当社では国内電機メーカーがRoHS規制に対応した活動を始めると同時期から製品中の有害物質を数多く分析して参りました。それにより蓄積されたノウハウを基に迅速な分析が可能になりました。また分析精度を保証するために、2005年7月には試験所認定制度の国際規格ISO/IEC17025を取得しております。

製品中の環境負荷物質のことなら「精度の高い」分析を迅速かつリーズナブルな価格で提供できる当社にご相談下さい。

ヨーロッパ環境規制/アジアの規制

RoHS指令

(Restriction on Hazardous Substances, Directive 2002/95/EC:電気電子機器に含まれる特定有害物質の使用制限に関する制限)

欧州加盟国は、電気・電子機器における危険物質の法規定を整備し、生産から処分に至る 全ての段階で、環境や人の健康に及ぼす危険を最小化する事を目的としています。

2006年7月1日以降、以下の6物質 鉛(Pb)、水銀(Hg)、カドミウム(Cd)、六価クロム(Cr6+)、ポリ臭化ビフェニール(PBB)、ポリ臭化ジフェニルエーテル(PBDE)は一部の例外を除き使用が禁止されました。

ELV指令

(End of Life Vehicles, Directive 2000/53/EC: 廃自動車に関するEU指令)

自動車廃棄物の削減とこれらが環境へ与える影響を軽減することを目指し、RoHS指令が施行する前の2000年5月に成立、同年10月に施行されました。

リサイクル処理を容易にする目的から、Cd、Pb、Hg、Cr6+の使用が一部の例外を除き禁止されています。

規制値

RoHS指令の最大許容濃度(閾値)
項目 閾値
カドミウム(Cd) 100ppm ( 0.01% )
鉛(Pb) 各1000ppm (0.1%)
六価クロム(Cr6+)
水銀(Hg)
ポリ臭化ビフェニル類(PBBs)
ポリ臭化ジフェニルエーテル類(PBDEs)

電子部品・一般材料(無機元素)

カドミウム・鉛・水銀・全クロム測定

六価クロム測定

めっき皮膜の分析(Cd,Pb,T-Cr,Hg)

めっき皮膜の分析(六価クロム)

電子部品・一般材料(PBB/PBDE)

試験所認定(ISO/IEC17025)とは

ISO/IEC17025は試験所が妥当な結果を提出する能力を有することを国際的に保証するための国際規格で、分析結果に対する国際的な相互承認を推進する為に導入されました。認定を受けた範囲では、試験所の試験報告書は相互承認に基づき、世界に通用します。

品質マネジメントシステムISO9001は試験所全体を対象とするのに対し、ISO/IEC17025は 適応範囲を限定した試験方法が対象となり、技術的な部分(技術者の能力を含む)が審査対象となります。当社では、 (財)日本 適合性認定協会(JAB)による審査を受け2005年7月より有害物質の分析分野において認定を頂いております。これからも当社では、認定範囲の拡大を順次推進してまいります。

蛍光X線分析装置による簡易分析

蛍光X線分析装置(XRF)による含有量分析のご案内

・蛍光X線分析装置EA1400によるRoHS規制6物質の簡易測定を行っております。

・分析は鉛・カドミウム・クロム・水銀・臭素の5元素を測定致します。

・6価クロムはクロムとして、PBB,PBDEは臭素として評価いたします。

・各元素が基準値に近い値で検出された場合、精密分析による確認をお勧めいたします。

・緊急の場合は、ワンデーサービスでの結果報告も行ないます。

・サンプル形状は樹脂や金属を初めとする固体の分析はもちろん、粉体やペースト、液体まで非破壊の分析に対応します。

W304mm×D304mm×H110mmの大型試料室で大きなサンプルもそのまま測定することが出来ます。

こんな分析にも活用できます

輸入品からの有害物質の含有が問題になっている昨今、私たちの周囲にあるおもちゃや生活雑貨など多種多様な製品のスクリーニング分析にも対応致します。

※注)蛍光X線分析は簡易分析です。正確な含有量の測定は、別途精密分析が必要となります。